[The silk that spiders use to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling is one of the strongest materials known.](東京大学英語二次試験2013年度<必修編>5)
翻訳者を目指すのであれば、一読してこの文の動詞を掴む必要があります。基本的な文法知識だけでわかります。
[Here, it is the State that employs a flag as a symbol of adherence to government as presently organized.](West Virginia State Board of Education v. Barnett, 319 U.S. 624 (1943)
[employ]が使われているのになるほどぉと思いました。
[employ]といえば“人を雇う”の意味でしか見たことがないですが、語源は“中に組��入れる”(組織の中に組み入れるということで“雇う”の意味に)なので政府への支持の象徴の中に旗を組み入れる、という意味で[employ]が使われているんですね。日本語に訳すると「政府への支持の象徴として旗を使う」となりますが、[use]だとその意味を全く現さなくなります。ネイティブの語感はやっぱりすごいです。
[Please read the product-specific details in this privacy statement, which provide additional relevant information.](Microsoft Privacy Statement)
の日本語訳は、
「本ステートメントに含まれる製品固有の詳細情報には、関連する追加情報が記載されています。��
となっています。
[read]の訳がない。
原文の骨組みとしては、
[Please read the...details..., which provide additional...information.]
です。
「その詳細を読んでください、そこには追加情報が記載されています。」というのが原文の意味です。
[Please read]はユーザーへの指示なので訳さないといけない。
原文を正確に訳するというのはそういうことです。
Appleのポリシー(Bringing Policy to Life)の一文から。
[Every Apple employee is required to complete mandatory annual Business Conduct training.]
これは、日本語では、以下の様に訳されています。
「Appleの全社員には、必須のBusiness Conductトレーニングを毎年修了することが義務付けられています。」
ここで注目するのは、原文の[ Every ] Apple employee です。日本語では、「全」社員となっていますが、[ every ]は[ all ]とは違って、個々の構成員に焦点が当たっていますから「全」社員とぼかすのではなく、「社員は一人残らず」(=どの社員にも)とした方が正確な訳になります。
社員一人一人が残らず必須のトレーニング修了を義務付けられている、というのが原文の意味です。