「もう、今年で30歳になります。正直焦ってます。」先日、友人に年齢を聞かれて、何気なく出た言葉。言った後に自分で引っかかった。あれ、何に焦ってるんだっけ。その答えのヒントは、思いがけない場所にあった。先日大学の近くにあるWellcome Collectionというミュージアムに行ってきた。現在「The Coming of Age」という年齢に関する展示をやっている。思春期から老年期まで、「年をとる」ことをあらゆる角度から問い直す展示だ。
まず入口には日本の100歳を祝う杯が飾られていた。しかし、近年の長寿化により杯の素材が安価なものに変更されたとのこと。このことからも、いかに社会の高齢化が進んでいるのかが窺える。イギリスでは子どもの10人に1人は100歳以上まで生きると予想されているらしい。
冒頭の言葉は、この展示を一緒に見に行っていたもてけんさん(@Kenta_Motegi)ご夫婦との会話で出たものだった。「まさとって今何歳なんだっけ」という何気ない問いに、反射的に「今年で30歳になります。焦ってます。」と答えていた。自分の中で30歳とは、キャリアの地盤が固まってきて、さらなるキャリアアップを目指す時。20代のようにガムシャラに生きるというよりも、安定していくもの。そんな固定概念があったことに気づく。あれれ、そんなものは誰が作った?
年齢に対する無意識的な価値観がこびりついていることに気づかされた。あらゆる角度から年齢について考えさせられる展示がずらりと並んでいるからだ。歳を取ることの捉え方を、メタで考えることができた。
そういえば、自分は歳を取ることをネガティブに感じるようになっていた気がする。昔から表彰状や杯まで渡して盛大にお祝いするものだったのに。歳を取ると身体が動かなくなる、背負うものが増える、遊べなくなる。ゆるーく、なんとなーく、そういったイメージが重なっていた。
いや、でも待てよ。今UCLの同級生に40代の韓国人女性がいる。僕が最もリスペクトしている同級生の一人だ。彼女は見た目が驚くほど若い。考え方や振る舞いも、僕の少し年上ぐらいに感じる。だからヌナ(姉さん)と親しみを込めて呼んでいるのだが。彼女が言っていた。「私は私のことをいつも20代だと思って生きてる、本気で」。その時の表情が忘れられない。確固たる自信があった。実際、長年勤めた教師の仕事を辞めて1000万円以上払ってUCLに来るぐらいだから、"若くないと"できない気がする。
また"Age is just a number"が口癖のかずきさん(@kazuuuu3150)からも似たバイブスを感じる。彼とは一緒にコロンビア大で筋トレをしたが、相当良い身体をされていた(急な暴露)。常に新しいことにチャレンジされ、吸収力も凄まじい。そんな彼ら彼女らのような人たちを目撃して、「年齢をどう捉えるか」ってマジで人生を大きく変えるインパクトがあるな、と改めて思った。
まだ30歳、もう30歳という認知だけでも違うし、「私は永遠の20代」とか本気で信じて生きていたら、本気でそういう人生になるのだろうなと思った。
僕は年齢という概念を超えた存在になりたい。あらゆる年代の人たちとフラットに関わり、自分も自分の年齢を変に意識しない。そんな自分でありたいと考えさせてくれる展示だった。素晴らしい機会だった。
少なくとも今は、「焦ってる」とはもう言わない気がする。
皆さんは「年齢の捉え方」に対してどのような考えをお持ちですか。リプライでシェアしてくれたら嬉しいです。