日本メディアがまた切り取りピーピー騒いでいる9月1日のベッセント財務長官の会見
『We've talked to the Japanese, and I've said they had a tremendous success in Abenomics — now they should actually let that run and stop the reflation. So I think it's now time, as I said, for 'Takaichinomics.' And I think that Japan can sit back and enjoy the benefits of a successful eleven, twelve, thirteen-year run.』
「我々は日本側と協議を行ってきたが、私は『日本はアベノミクスで大いなる成功を収めた。今や、彼らは実際にそれを(これ以上無理に引っ張らずに)自然に完結させ、リフレ政策を止めるべきだ』と伝えた。だから、先ほども言ったように、いまや『高市ノミクス』の時なのだと私は思う。そして日本は、これまでの11年、12年、13年にわたる成功の歩みの恩恵を、ただ座して享受すればよいのだと思う」
リフレ云々だけ切り取るのはベッセント財務長官の正確な発言全文のニュアンスとは全く異なる、メディアの切り取り報道に基づいた誤った解釈で文盲。
ロイターや日経等が「米財務長官がリフレ停止を要求」「日本に注文」といったセンセーショナルな見出しで報じた為、そのフレーズの背景にある文脈を検証せず、メディア側の解釈をベースに一部の馬鹿が騒ぎ立てるスタイルはもう食傷気味。
原文を見れば一目瞭然の通り、ベッセント氏はアベノミクスを「tremendous success(大いなる成功)」と称賛し、「いまや高市ノミクスの時だ」と、むしろ新政権の方針を肯定的に受け止め、これまでのリフレの成果を享受すべきだという極めて好意的な文脈で話しています。
その上で「今はリフレを止める時期」「次は高市ノミクスの番」と発言。
「日本はこの11〜13年の成功の恩恵を享受すればいい」と、対立的というより肯定的なトーンで締めくくっています。
こちらも原文は基本的に好意的なトーン。
「アベノミクス批判」「日本叩き」というニュアンスで切り取るのは不正確。
一方で、実務的には見落とせない点もあり、トーンは友好的でも、"stop the reflation"(リフレを止めるべき)という部分は、ベッセントが日銀の利上げ路線を後押しする政治的シグナルである事に変わりありません。
同インタビューでは植田総裁について「do the right thing」と述べつつ「利上げすべきとは言わない」と慎重な言い回しも使っており、全体としては「口先介入は避けつつ、日銀の利上げ継続を暗に支持する」という、かなり計算されたポジショントーク。
つまり、トーンは好意的・友好的(メディアの一部見出しが与える「対立」「牽制」のイメージは誇張。
メディアは好意的な文脈を落として、政策的に都合の良い一文だけを見出しに使ったと言う切り取り報道をしたのです。