『それは単なる「石」ではありません——「生きている」のです』
いやいやこんなん常識覆りすぎやろ
”長年にわたり、医師たちは最も一般的なタイプの腎結石(シュウ酸カルシウム結石)は、単なる化学的現象によって形成される「無生物の塊」だと信じてきました。つまり、腎臓の中で鉱物(ミネラル)が蓄積していくことで生じると考えられていたのです。
しかし、今月UCLA Health の研究チームが発表した画期的な研究によって、この常識は覆されました。
研究者たちは最先端の蛍光顕微鏡技術を用いて、これらの結石の内部に「生きた細菌」や「真菌様のバイオフィルム」が埋め込まれていることを発見しました。細菌は結晶形成の足場として働き、その周囲に鉱物が層状に析出して結石が成長していくことが明らかになったのです。
この発見は、長年の臨床的疑問を解決する鍵にもなります。すなわち、「なぜ尿が無菌と確認された患者でも、結石破砕術後に重篤な感染症(敗血症)を起こすことがあるのか?」という問いです。その答えは、石の内部に閉じ込められていた細菌が、破砕によって放出されるからでした。
この知見は治療の方向性を一変させる可能性があります。従来の「食事や代謝バランスの改善」中心の対策から、「腎臓内部の隠れた微生物叢(マイクロバイオーム)」を標的とする新たな治療アプローチへと、焦点が移るかもしれません。”
(2026 Feb 3;123(5):e2517066123.Proc Natl Acad Sci U S A)