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高野雅夫
@daizusensei
名古屋大学大学院環境学研究科教授。中山間地の地域再生=里山再生に取り組む。自らも山村に移住し里山暮らしをしながら「自然(じねん)の哲学」を展開中。高野雅夫著『自然(じねん)の哲学ーおカネに支配された心を解放する里山の物語』ヘウレーカ8月20日刊行。
岐阜県恵那市飯地町
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高野雅夫
@daizusensei
11 days ago
今年の米の相場が見えてきて、JAが農家に支払う概算金は60kgあたり15,000円から20,000円くらいか。 実は米づくりが赤字なのは今に始まった訳ではなくて、一昨年、昨年より前はずっと(20年くらい)赤字だった。むしろ不思議なのはそれでなぜ米が作られ続けられたかだ。つまり、団塊世代が定年退職で父親がやっていた米づくりを引き継ぎ、退職金で機械を更新し、年々の赤字を「買うよりは安い」と言って年金から補填していたわけで。 団塊世代は機械が壊れたところで引退・離農しつつあり、その土地を集積して事業としてやり始めた「担い手」が本格的に米づくりを担うようになった、というのがこの5年くらいの動向。 もう少し細かく言うと、中山間地域では集落営農などの「担い手」は自分でコメを作って売っても赤字だったので、それを「作業委託費」の収入でカバーしていた。作業委託というのは、機械を使う田おこし、代かき、田植え、稲刈りを「担い手」に頼んでその料金を払うというもの。払う側はそうやって作ってもらった米を売っても赤字。つまり集落全体で米の赤字を「作業委託費」の形で、やはり団塊世代が年金から補填していたというわけ。 つまり、団塊世代は赤字でも米を作ったが、事業としてやっている「担い手」は赤字だと倒産して、誰も米づくりができなくなると言うこと。 ��の「体感」だと、中山間地域では数十haを集積した担い手でもコストは60kgあたり30,000円くらい。なので、赤字。一方、平地で100ha以上を集積し、スマート農業でやっているところは、60kgあたり10,000円から15,000円くらいでは?つまりなんとか黒字。農水省はこういう大規模事業者を念頭に支援施策を強化している。 というわけで、政府の無策というか、「中小規模・中山間地域農業をやめさせる政策」のせいで、ここ5年くらいで一気に耕作放棄地が広がるのはもう防げないと思う。中山間地域はほぼ壊滅。平地でも少しでも条件の悪いところは放棄されるだろう。 国内の米の生産量は従来の2/3から悪くて半分くらいになるかも。そうなると一時的に米の値段は高くなり、生き残った大規模事業者は大儲けするだろう。いろんな業界でダンピングによって���業他社を振り払って「一人勝ち」を目指す戦略がとられている��、米農業についてはそれを政府が誘導していると言えるだろう。 本格的に米の輸入が始まるか、消費者の米離れで、日本人の主食が米から麺、パスタ、パン、イモに変わるか。当然食料自給率はガクンと低下する。 高市首相は安全保障の観点から「食料自給率100%をめざす」とかのたまっていたが、現実の政策はその真逆。一国の首相の発言が「妄言」でしかないという悲惨な国に私たちは生きている。
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高野雅夫
@daizusensei
29 days ago
【well-beingのココロ5】 山岳信仰は仏教が伝えられる前から盛んだった。山の神を信仰し、山に籠り、荒行をやって験力を身につける。そこから原始的な神道が生まれてくる。一方、仏教が伝わると、次第にその要素が取り入れられていく。修験は根本的な性格として、神と仏がごちゃ混ぜになった信仰となった。 修験道がその形が明確になり、一つの宗教集団として自らを確立し、また社会からも認知されるようになったのは鎌倉時代だという。教団としての形を整えるために、奈良時代に生きた伝説のスーパーマン、役行者(えんのぎょうじゃ)を創始者としてまつりあげた。 修験道に哲学的な教義はほとんどない���これが仏教とは違い、また神道に近いところだ。とにかく山に入って苦行をする。その作法が装束を含めて厳しく定められている。 一方で仏教の世界では様々な事情で(勝手に)「出家」した私度僧たちが現れて、正統的な仏教とは別の流れを作り出す。彼らは山に篭って修行した。そうやって、私度僧と修験の行者は重なっていった。 空海は中国に渡る前までは、私度僧として四国の海岸地域を渡り歩き、洞窟があればそこに篭って修行をした。どういう経緯で中国に派遣されることになったのかはよくわかっていないようだが、その直前に官度僧として取り上げられて、正統な仏教の流れに乗ることになる。中国で密教を学び、それを日本に持ち帰って真言宗を開き、当時の天皇から高野山と京都の東寺を与えられて宗派としての形を整えた。 ��方、空海が高野山を開くと、そちらは正統的でない仏教の中心地となった。集まって修行をし、その教えを持って彼らは全国を歩いて���法大師の信仰を広めた。高野聖(こうやひじり)である。修験も密教の要素を取り入れ、聖と山伏はオーバーラップする存在となった。 つづく #自然じねんの哲学 https://t.co/knXPGCsM5y
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高野雅夫
@daizusensei
29 days ago
【well-beingのココロ4】 江戸時代までの庶民の精神生活を考える上で、神仏習合は鍵となる。江戸時代にはどこでも神社の境内に別当寺というお寺があり、お寺の境内に鎮守社という神社があった。 これはどういうことなのか、今の私たちにとってはよくわからない。葬式は仏式と神式ではっきり分かれている。しかし、考えてみれば古い家には神���と仏壇が両方ある。私たちは初詣にお寺で除夜の鐘を聞いてお参りし、その足で神社にもお参りする。困ったときには助けを求めるのは「神様仏様」だ。 仏教の世界では平安時代に入ると、神様は仏様のなり代わりだという思想が生まれて広まっていく。本地垂迹(ほんじすいじゃく)説という。神社に祀られている神様を指して〇〇権現というところがあるが、権現とは、仏が神の姿で現れた、という意味だ。特定の神様に対応する仏様を本地仏(ほんじぶつ)と言い、例えばアマテラスオオミカミの本地仏は大日如来、イザナミノミコトの本地仏は観世音菩薩などなど。 飛鳥時代に大陸から仏教が伝わると、朝廷はこれを国家安寧を祈る有力な手段として取り入れ、原始的な神道と並んで重用した。仏教か神道かで朝廷内の権力争いになったわけだが、要は伝染病の退治などにどちらの効き目が強いかということが問題だった。深遠な教義と儀式の体系を持っている仏教に対して神道は押し込まれ、相対的に力を失うことになった。仏教側では仏様を神様の「後ろ盾」とすることで神道に対する優位を主張したのだろう。神道側では、神様をむしろ仏様で権威づけすることによって何とか権力の場に生き残るという戦略がとられたものと思う。 平安時代の後半に有力な武士の身分ながら出家して、聖として全国を遊行した西行の書いたものの中に、自分は本地垂迹の考えを支持するという旨の記述がある。当時、この考えをめぐって賛否の議論があったものだろう。ここに至って、神と仏は同じものになってしまった。私たちが「神仏」と神と仏をセットで言うようになった所以である。その結果、お寺の中にお社が作られ、神社の中に仏像が祀られるようになった。これが江戸時代までごく普通に見られた神仏習合の姿だ。 これが明治に入って国家から発せられた神仏分離令によって大きな変化が生じた。この変化は日本人の精神生活の歴史の上で決定的なものの一つであったと思う。 つづく #自然じねんの哲学 https://t.co/knXPGCsM5y
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高野雅夫
@daizusensei
29 days ago
【well-beingのココロ3】 修験道の祖と称されるのが奈良時代に活躍した役小角(えんのおづな)だ。役行者(えんのぎょうじゃ)と尊称され、さまざまな験力(げんりき)=超能力を身につけ、松の葉をかじって空を飛んだと伝えられる。 今では修験道の聖地といえば、熊野、羽黒三山、石鎚山、大山、英彦山などが有名であるが、それ以外にも各地で山岳修行は盛んに行われたようで、私が住んでいる岐阜県東濃地方にもその痕跡は濃厚に残っている。 そういう場所には必ず役行者の石像がある。東濃地方に残る役行者像は相当数に上ると思われ、私の住む恵那市飯地町には二つもある。町内にいくつか滝があるが、不動滝というのは修行に使われたと思われるし、他の滝の横には観音様が祀られていたというからやはり修行の地であっただろう。 恵那市上矢作町の原生林が残る大船山の頂上付近に大船神社がある。江戸時代までは真言宗の勝岳山大船寺で、今は無住であるが、かつては修験の修行場として山間にたくさんの僧坊が建てられ、多くの行者が修行していたという。弁慶杉という名の大杉があるのも修験の地であることを示している。 中津川市阿木地区にある大通山長楽寺とその奥の院の風神神社はなんとも神秘的な雰囲気の空間だ。風神神社は名の通り風を司る神様を祀る。そこへ登る参道には役行者像を皮切りにさまざまな観音像が参拝者を迎える。ここも修験の修行場だったことが明らかだ。長楽寺の境内にも役行者像があり、そこには今でも山伏が立ち寄っていることが残されたお札でわかる。 つまりちょっとした山間地域ならば、全国どこでも山伏たちが修行したものと思われ、修��道や山伏は人々の身近な存在であったことがわかる。 つづく #自然じねんの哲学 https://t.co/knXPGCsM5y
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IIDA Tetsunari 飯田哲也
@iidatetsunari
ISEP環境エネルギー政策研究所長。「人類史第四の革命」の真っ只中で起きた「日本近代史第三の敗戦」。地域資本を活かした21世紀型の本当の豊かさと持続可能なエネルギー社会実現へ向け発言と創造と実践 まとめ読み https://t.co/iClMy7Z9lo
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Book designer(装丁家): 「武器よりお米」"Rice, not weapons."「戦争より外交」"Diplomacy, not war."
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2029中野区都議選立候補予定。演説ノーカット版はインスタへ|環境広告サステナ代表。自然保護、諫早、紛争予防、ふゆみずたんぼ、辺野古ジ���ゴン、エコシフト、100万人のキャンドルナイト、ほっとけない世界のまずしさ、大地を守る会、エコ議員つうしんぼ、エネシフジャパン、緑の日本、今こそ停戦を、WAN理事。2児の母
高野雅夫
@daizusensei
29 days ago
【well-beingなココロ1】 日本は豊かな国だ。日々の食べ物に困ることはない。戦争で命を奪われるような恐怖とは世界の中で最も遠い。どこに行っても清潔。娯楽もたくさん。それなのに、なぜみんなこんなに生きづらそうにしているのだろうか。 引き合いに出して思うのは、渡辺京二著『逝きし世の面影』に描かれている江戸時代の市井の人々の姿だ。屈託のない笑顔、好奇心、美を愛でる心、隣人との思いやりあるつながり。日照りにあえば飢饉で命が危うくなり、ノミ、シラミだらけの家に住み、風邪を拗らせたぐらいで子どもも若者もあっけなく死に、繰り返し伝染病に見舞われた人々が見せる表情だ。 し��しその有様は、禁断の木の実を食べたアダムとイブよろしく、明治に入ると大きく様変わりした。明治国家が人々に求めたのは天皇の臣民というメンタリティだった。それは昭和の戦争に敗北することで無意味となった。そして戦後の高度成長期に生まれたメンタリティは、決して江戸時代のそれとは近くない。それはいったいなんなのか。 そのヒントを得たくて、その対極にある鏡としての江戸時代の人々のメンタリティに触れる精神生活について調べている。 その鍵を握るのが、聖(ひじり)、山伏(やまぶし)、御師(おし)、巫女(みこ)といった、遊行の宗教者の存在だと思う。村々をめぐって説教し、神さまのお告げを伝え、占い、加持祈祷、口寄せを行う。人々は困ったこと、悩むことがあれば、これらの人に気軽に相談できた。 問題のよって出てくるところを解明してくれて(先祖の不信心とか、悪霊がついているとか)、さらにそれを解決する手段として神様仏様���祈ってくれた(念仏踊とか護摩焚きとか)。今ではカウンセラー、医者、弁護士、行政の福祉窓口などなどに役割がバラバラ���分散しているものを、「ワンストップ」で対応してくれる存在だった。 つづく #自然じねんの哲学 https://t.co/torYn4ua3i
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高野雅夫
@daizusensei
29 days ago
【well-beingのココロ2】 「・・・山に聖火を焚く山岳宗教者がおったことをものがたるものである。このように火を『しる』(統治する、管理する)ところから、『ひしり』あるいは『ひじり』(聖)の名がでたというのが私の説である。ひじりは仏教以前の原始宗教者であったが、仏教伝来とともに、『優婆塞』とよばれ、禅師とよばれ、これが平安時代以降は『山臥』(山伏)とよばれるようになったものである。」五来重『修験道入門』p.514 いったい、日本人のもともとの宗教とはどのようなものだったのだろう。それは山岳信仰であっただろう。人は死ねばその霊は山に上がる。そしてそこで神となる。 山に入り、苦行によって穢れを祓い、身���清めることによって、神さまのお告げを聞き取ることができるようになる。さまざまな超能力を身につけて、人々の病気を治し、日照りには雨を降らせる。そうやって古代から山に入って修行する人が多くいたのだろう。 かつて火をつけることが気軽にできなかったころ、一つの火を焚き続けて長くつなげることは最も大切なことであり、その火が聖火となって信仰された。その火のお守りをするのもただの人ではダメだ。修行を積んで清らかな身となったものがそれを務める。それが聖だという。 飛鳥時代になって中国から直接、また朝鮮半島を経て、仏教をはじめ、道教や陰陽道が日本に入ってくると、国家の安寧を祈り、天皇家や貴族の病気を治す役目を期待されて公的な宗教となった仏教とは別に、庶民の間では原始的な山岳信仰とそれらが融合し、独特の宗教空間を作ることになった。それを担ったのが聖であり、優婆塞であり、山伏であった。 国家仏教の担い手である官度僧が大寺院から出ることなく厳しく戒律を守り、お経の勉強に日々勤しんで、国家行事の準備に余念がなかったのに対して、在野の宗教者には戒律���存在しない。ある者は猟師として山に入りつつ修行に明け暮れ、ある者は村や町に住んで普通に家族を持ち日々の生業を勤しみつつ時々に山に上がって修行した。いずれも、人々から求められれば、病気の治療をし、豊凶を占い、雨を降らせた。ある者は高野山に登って聖集団の一員となり、全国を行脚して弘法大師への信仰を広め、新しく大仏を作ったり、お寺を作ったり、大部のお経を書写したりという中央の大事業への寄付を集めて回った。 人々は年中行事の中で、彼らの力を借りて神さまからのお告げを聞いた。それにそって米を作り、集落を運営した。感染症が流行ったり、日照りが続いたり、大雨や地震の災害が発生したりという非常事態は、なんらかの穢れが原因で神さまが怒っていると解釈された。それで彼らを招聘して、護摩をたいて���れを祓う儀式を執り行った。 彼らの機能は現在ではバラバラにされていろんなものが別々に担っている。病気になれば病院に。米の豊凶を占うのは天気予報。心の悩みはカウンセラー。争いごとは弁護士。災害の救助や��興は行政の仕事。 そう考えると、彼らの存在は、個人、家族、集落にとってのワンストップのカウンセラーであり、ヒーラーであり、アドバイザーであった。そういう人たちが村の中に、あるいは近くの山にいて、何かと相談にのってもらえるというのは、さぞかし心強いことであったと思う。明治に入ってそういう存在が弾圧され、生活の場から排除されてしまった私たちは、なんと心細いことだろうと思う。 つづく #自然じねんの哲学 https://t.co/knXPGCsM5y
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高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
平地だけでなく中山間地域でも農地の担い手への集積・大規模化が進行している。米作については一事業体としての作付け面積が大きくなると60kgあたり生産費が安くなる傾向(つまり規模の経済)がはっきりしているため、経営を成り立たせるためには必要なことだ。これまではそうしようとしてもできなかったのであるが、ここにきて兼業農家としてずっと米づ���りを担ってきた団塊世代がさすがに米づくりからもリタイアすることで、少数の担い手や集落営農組織に土地が集積して大規模化が実現できるようになった。中山間地域でも20ha以上を作付けて、中山間地域等直接支払を上手に利用すればなんとか黒字に持っていける。 米作をやめて農地を担い手に託せば、用水路・排水路の維持管理の負担からも解放される。一方で、託された方にはその負担がのしかかる。解決策の一つは用水路をパイプラインにするということだ。溝さらいから解放され、維持管理は水口だけになり余程楽になる。大規模になっても負担はそれほど増えず、またスマート農業ということで遠隔操作の自動水栓にすればさらに省力化できる可能性がある。 これでめでたしめでたし、かというと、そうでもない。一つの問題が解決されるとその奥に潜むもっと深い問題が立ち現れる。この���画で表現されているように、米作りから集落の共同作業がなくなっていく。 そもそも集落のつながりは米を作るために皆で物事をきめ、共同作業をしなければならないところに起源を持つ。江戸時代からずっと、集落は自治力を持ち、自分たちの地域のことは自分たちでやっていくという自己矜持があり、それが地域や暮らしに対する誇りにもつながっていた。その共同作業が必要なくなったら、都会の自治会と同様、自治組織は形骸化し、自治力は弱まっていくだろう。 平地ならそれでも良いかもしれない。欧米で行われているような企業的な農業で安く大量に食料を生産する世界。これはこれで必要だ。しかしそもそも中山間地域で農業をやっていくということの裏テーマは、住民自治力を高めて過疎問題を含めどんな問題も住民主体で解決していくというあり方を維持し発展させるということだ。そういう都会では失われた地域のあり方や、それによって実現する美しい里山の景観が田舎の価値であり、存在意義であるとも言える。 このジレンマはなかなか解き難い。かといって決して無視できな��と私は思う。やはり中山間地域では大規模化とは違う方向、すなわち有機で小農というあり方も同時に追求する必要があるだろう。
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高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
名古屋大学の農場(東郷フィールド)で共生農業アカデミーの作業日。秋にまいたライ麦が大きく育ったものを人力で押し倒す作業。この後に不耕起で野菜の苗を定植した。有機不耕起草生栽培の試。ライ麦を押し倒しただけのところ、それに有機肥料を撒いたところ、バイオ炭を撒いたところ、さらにバイオ炭と有機肥料を撒いたところ、という条件で生育の違いを観察する予定だ。 作業が終わって汗を拭きながら、ボランティアMさんと圃場担当Iさんとよもやま話をしていて、インスピレーションをもらった。Mさんは建築のお仕事をされていて、ホルムズ海峡封鎖の影響が建築業界に現れ始めた様子を語ってくれた。石油製品の材料が調達できなくなって、大手ゼネコンの現場では一か月とか作業が止まる例が出ているとのこと。またAIが急速に普及する中で、ホワイトカラーの���事は無くなって行くという話。ブルーカラーは人手不足で、これからむしろ社会的なステータ��も上がっていくのでは、という話。 農業の分野でもどんどんAIとロボットが入ってきて、自動化と大規模化が進んでいく。それは安く大量に農作物を作って日本の農業と食を支えるためには必要なことだ。しかし、そこで働く人間にとってみると、その現場は工場で働いているのと感覚としてそれほど変わらなくなっていく。たとえば、食品加工工場などは何十年も前からほぼ自動化されて、工場の中に人間はまばらだ。人間の仕事は機械が正常に動いているかの見守りと問題が発生した場合の対処。農業も平地の米作りでは大規模化と自動化が進み、自動運転のトラクターに乗ってほぼやることはなく、ドローンが調子良く飛んでいるかを見守るのが仕事だ。 そういう現場では今、化学肥料や農薬、燃料が調達できなくなるかもしれないという不安が��り、調達できても値段が跳ね上がっている。結局、自動化・大規模化は石油に依存しているということがよくわかる。 あらゆる分野で自動化・大規模化が進んでいくと、何が起きるか。 そういう働き方、暮らし方では満足できない人たちが相当数出てくるだろうと思う。私もその一人だ。自動化・大規模化とは真逆の小規模���手仕事、手作業、そして石油に依存しないものへの志向がむしろ強まるのではないだろうか。 私たちがこの小さな圃場でやろうとしていることは、農業技術の開発ではなくて、そのような価値観あるいは哲学の創成なのではないかと思った。現場に携わる人間にとって手応えと納得感のあるもの。農業であれば、化学物質を使わず、土壌の生態系を豊かにすることで作物が実る。その過程がある程度可視化され、説明可能なものとして納得できる。 そのためには科学的な試験や分析も必要であるが、それは査読付き論文を書いて研究業績を上げるためではなくて、この圃場で生まれた哲学を広めるために必要な説明材料として。 ということで、一緒に農作業をしてくださるボランティアさんを募集します。無農薬・無化学肥料の圃場で農作業をしな��ら、哲学しませんか?(ご興味ある方は高野までメッセージください。)
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daizusensei's tweet video.
高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
プログラマーの知り合いと話していて、仕事がなくなったリアルな話を聞いた。もうAIを作ること以外のプログラマーの仕事はなくなった。私も研究で使うプログラムのコードを自分で書くのはやらなくなった。AIの方がよっぽど上手なコードを書いてくれるし、エラーが出てもエラーメッセージを即���に理解して対応してくれる。さあ次になくなるのはどの仕事か。大学教員かもね。 いわゆる「頭脳労働」的なものが消滅するとしたら、あとは「肉体労働」だ。しかしそれもロボットで置き換わるかも。実際、平地の農業はロボット化が急速に進んでいる。AI開発をAIがやり、ロボットを作る労働をロボットがやるようになると、人間は何をして暮らしていくのか? あとは中山間地域で百姓をやることぐらいしか残らないのでは。
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高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
統計を見ていて疑問が生まれた。中山間地域の農地面積は実際のところどれくらいあるのか? 日本の農地面積は約460万haで、そのうち、平地が55%の250万ha、中山間地域が45%の210万haというのが公式の数字であるが、一方、中山間地域の圃場整備率は約50%で、圃場整備が行われている農地は約100万ha。 この圃場整備率が半分しかないというのが体感に合わない。見たところ、農業が行われているところは中山間地域であってもたいてい圃場整備が終わっている。ということは、現時点で圃場整備されていないところは、もう見た目は農地ではない、つまり藪や竹林、森林になっているということのようだ。つまり、実質的に農業が行われている面積は約100万haということではないだろうか。 実際、圃場整備された棚田の上の方が藪になっていたり、スギ、ヒノキの人工林になっているところはよく見かける。もともとは農地だったと思われるところだ。農家は耕作をやめた農地にスギ、ヒノキを植えても登記を書き換えたりしないだろうから、統計と現実とのギャップが生まれるのだろう。 中山間地域では公式の農地面積の数字と実際に農業をやっているもしくはできる面積の数字は大きく異なっている可能性が高い。こういうこともきっちり把握できていないというのが現状ということのようだ。
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高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
中山間地域では条件の悪い農地を引き受けた「担い手」が結果として反収を大きく減少させる=経営が危うくなる事例を聞きます。もう良い条件でまとまった土地でないと「担い手」は受け取りません。 中山間地域では政策はほぼ無策ですので、今後5年で耕作放棄地がものすごく増えると思います。平地はまだ良いとは思うので、平地と中山間地域で分けて議論してほしい。とは言え中山間地域の米づくりが消滅すれば米生産の3割がなくなるので、当然米不足になるでしょう。平地でスマート×再生二期作で増産?輸入?さあどうなるか。
高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
これまで米づくりを担ってきた団塊世代が機械が壊れたところで離農、その土地は「担い手」が引き継ぐか耕作放棄に。中山間地域はそもそも農業とともに集落が消滅して行く。平地でも大規模法人が農業を担うと、農村のコミュニティは失われる。アメリカのようにお隣は何kmも先、というようなことに。農村コミュニティが引き継いできた文化、例えば共同作業とか困った時の助けあいとかもいっしょに消滅する。いい悪いは別にして、そういう方向で物事は進んでいる。 その中で全体から見ればほんの少しだけど、耕作放棄地を活用して新たなコミュニティがうまれ、そこが農村文化を引き継ぎ、新たに創造する。オーガニックな農業と暮らし、地元民と「関係人口」のコミュニティ。そういうコミュニティのタネは全国にたくさんある。私たちがやっている紺屋ラボや田舎ツーリズムもその一つ。黙って見てるだけじゃなくてやれることから取り組みたい。
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高野雅夫
@daizusensei
about 1 month ago
今年のこの時期に米が余り米価格が下がることは、去年の今ごろにはもう分かっていたこと。政府は放出した備蓄米を昨年秋に買い戻すべきだったが何もしていない。この状況を放置するというこ��は、平地の大規模農家以外はもうやめて下さいという政策を積極的にとっているとしか考えられない。 一昨年、昨年の価格高騰で一息ついた中山間地域の集落営農などの「担い手」の中には、機械を更新するなど投資したところはけっこうあると思う。ハシゴを外された形で、経営的に行き詰まる所が出てくるだろう。 平地の大規模事業者はライスセンター(乾燥機、籾摺り機、冷蔵庫など)を自前で持っているので農協には出荷しない。これも農協をつぶす政策がとられているとしか考えられない。そもそも農協は小規模な農家が集まって共同販売によってロットを揃えて価格決定力を持とうとするものだった。そのような農家が消滅すれば農協も消滅する。 来年から耕作放棄地がみるみる増えるだろう。そして米が大規模に輸入され始めるだろう。 農家の数が人口の1%をきったというニュースもあった。農家は票にならず、もうかつてのような政治的な力はない。 政策を転換させるのは消費者の力しかない。消費者が日本での米づくりは大切だと思うかどうか。輸入米よりかなり高くても、きれいな山の水で丁寧に育てられた中山間地域の米を食べたいと思うかどうか。仮に多くの消費者がそう思ったとして、それを政治的な力に結集できるかどうか。
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高野雅夫
@daizusensei
about 3 years ago
拙著『自然(じねん)の哲学ーおカネに支配された心を解放する里山の物語』(ヘウレーカ、2021年)、おかげさまで重版できました。おカネの物語に支配される暮らしから、いのちの物語に生きる暮らしへ。持続可能な社会づくりとはそういうことかと。今、この瞬間に必要としている人に届��ますように。
高野雅夫
@daizusensei
over 3 years ago
みんなが無理して辛い思いしないと成り立たない社会っておかしい。
#じねんの哲学
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