68人の大学生に1日1時間のビデオゲームを30週間続けてもらったところ、測定可能なレベルで頭が良くなった、という研究結果を紹介するX投稿です。
実験では、参加者を二つのグループに分けて、半分には「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド、世界的に人気の対戦型アクションゲーム)」を、もう半分には「Legends of the Three Kingdoms(三国志をテーマにした中国発の戦略カードゲーム)」をプレイしてもらいました。
30週間後にEEG(脳波計、頭皮につけた電極で脳の電気的な活動を測る装置)で脳をスキャンしたところ、両グループともに認知能力の向上が確認されたそうです。アクションゲームは反射神経や視覚的な情報処理を、戦略ゲームは計画立案や記憶力を鍛える、というこれまでの研究結果とも符合する内容です。
ビデオゲームは長らく「子供の脳に悪い」と批判されてきましたが、適度なプレイがむしろ脳の働きを高めるという研究は近年積み重なっています。考えてみれば、複雑なゲームをこなすには、目の前の状況を素早く把握し、複数の選択肢を比べ、瞬時に最適な行動を選ぶ必要があり、これは脳にとって優れたトレーニングになります。
興味深いのは、AIの世界でも、囲碁の「AlphaGo」、Dota 2(ドータ・ツー、人気のオンライン戦略ゲーム)の「OpenAI Five」、StarCraft II(スタークラフト・ツー、リアルタイム戦略ゲーム)の「AlphaStar」など、ゲームを舞台にAIを鍛え上げてきた歴史があることです。人間の脳とニューラルネットワーク(人間の脳の仕組みをまねた、AIの中核技術)はまったく違う仕組みですが、「難しいゲームに挑み続けることで賢くなる」という点は共通しているように見えます。
子供にゲームを禁じる前に、どんなゲームをどれくらいやるかを一緒に考える時代に入ったのかもしれません。