1.617-618
Tune ille Aeneas, quem Dardanio Anchisae
alma Venus Phrygii genuit Simoentis ad undam?
あなたがあのアエネーアースなのか。ダルダニアのアンキーセースと
慈愛深きウェヌスとのあいだに、プリュギアのシモイース川のほとりで生まれたという。
Aen.1.461-462
En Priamus! Sunt hic etiam sua praemia laudi;
sunt lacrimae rerum et mentem mortalia tangunt.
見よ、あれがプリアムスだ。ここにも、誉れに対する相応の報いがある。
ここには人の世の営みに注ぐ涙(*)がある。死すべき者の定めは心の琴線に触れる。
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人の世の営みに注ぐ涙: 原文 sunt lacrimae rerum は『アエネーイス』中、最も名高い句の一つ。rerum(res の属格)は二様に解しうる。目的語的属格と取れば「ものごと(人間の苦難)に対して注がれる涙」、主語的属格と取れば「ものごと自体が流す涙」、すなわち世界そのものに宿る悲しみとなる。この両義性が、句に汲み尽くせぬ奥行きを与えている。