国勢調査のインターネット回答は、明日10月8日までです!どうか、ご協力お願いいたします。
今回、国勢調査は多くの学術研究に使われていますと申し上げましたが、そうしましたら「そんな使い道たくさんあるんですか??」というご質問をいただいています。
非常によい質問です!!!
国勢調査を使った面白い研究を少しご紹介させてください。
① Fukai (2017)
この論文は、2000~2010年の市区町村別国勢調査データを用いて、保育所の定員の拡大は、女性の労働力率が高い地域で出生率を有意に押し上げたことを明らかにしています。保育所の整備が出生率を押し上げることを明らかにした重要なエビデンスです。
② Ogasawara & Komura (2021)
この論文は、1935年および1947年の都道府県別国勢調査データから男女比(20~59歳)を使って、第二次世界大戦によって男性人口の減少し、女性は結婚できる機会が減り、家庭内での交渉力(bargaining power)が弱まり、出生率は高まったけど、乳児死亡率は上昇したということを示した研究です。
③ Wada et al. (2012)
これは国勢調査から職業別人口を取得し、死亡票データの分母として使用して職業別年齢調整死亡率を算出し、 1980〜2005年の経済停滞期において、管理職・専門職の男性で死亡率と自殺率が上昇したことを示した研究です。
④ Miyawaki (2022)
2005~2015年の国勢調査の個票データを用い、女性医師は配偶者が医師の場合、フルタイム勤務率が有意に低く、特に子どもが幼い場合に顕著なことを示しました。
国勢調査単体ではなく、ほかの統計と組み合わせて使っている研究も多いです。
そして、国勢調査は地方交付税制度における基準財政需要額(=各自治体が「標準的な行政を行うのに必要な額」)の算出などにも使われますから、皆さんの生活とも直結しています。
インターネット回答の期限まであと1日!
ぜひご回答お願いします。
Fukai, T. (2017). Childcare availability and fertility: Evidence from municipalities in Japan. Journal of the Japanese and International Economies, 43, 1–18. https://t.co/4fVoxtUKA9
Ogasawara, K., & Komura, M. (2021). Consequences of war: Japan’s demographic transition and the marriage market. Journal of Population Economics, 35(3), 1037–1069. https://t.co/YzOS2iMxhp
Wada, K., Kondo, N., Gilmour, S., Ichida, Y., Fujino, Y., Satoh, T., & Shibuya, K. (2012). Trends in cause specific mortality across occupations in Japanese men of working age during period of economic stagnation, 1980–2005: Retrospective cohort study. BMJ, 344, e1191. https://t.co/PH24wTqlVQ
Miyawaki, A. (2022). Full-time work rates of physicians with physician spouses vs nonphysician spouses in Japan. JAMA Network Open, 5(11), e2242143. https://t.co/1C3Yz60rJO