ちなみに、インフレ局面の資産運用を考えるなら、Neville et al. (2021), “The Best Strategies for Inflationary Times,” The Journal of Portfolio Management がいいと思う。近年の定番の論文。Man Groupなどの運用実務家とDuke大の研究者による共同研究。
米国・英国・日本の約95年のデータを使って、株式、債券、コモディティ、金、トレンドフォロー、株式ファクターなどがインフレ局面でどう振る舞ったかを比較している。
結論は結構身も蓋もなくて、インフレ、とくに予想外のインフレでは株式も債券も苦戦しやすい。一方でコモディティやトレンドフォローなどには比較的強いヘッジ効果が見られる。
「株式はインフレヘッジになる」という直感が、少なくとも短中期の実証ではそれほど単純には当てはまらないことがよく分かる。
ちなみに同論文はBernstein Fabozzi/Jacobs Levy AwardのBest Articleも受賞している。インフレヘッジを考えるならまずこの実証を見るのがいいと思う。