危険なスライムじゃないです(誰も信じてくれない)5.
一日中、彼女は自分が危険ではないことを書いた板を掲げて街を歩きまわった。けれど不思議なことに、通りに人の姿はほとんど見えなかった。城内の警備の者たちが鐘を鳴らして、スライムが現れたことを知らせたため、人々はみな避難するか、どこかへ身を隠してしまっていたのである。
そんななか、彼女はひとりの人間を見つけた。嬉しくなって、体をずるりと長く伸ばし、その人に挨拶をした。
しかし人間はあまりに驚き、立ったまま固まってしまった。
人を驚かせてしまったことが申し訳なく思えた彼女は、板を見せながら、純粋な気持ちで訴えた。
「小さくてかわいい人間よ。わたしはいいスライムです。友だちになりましょう」
男はぶるぶると震えながら言った。
「嘘つき!」
そしてあとずさりしながら、そのまま逃げ去っていった。
友だちをつくることは難しいのだと知っていた彼女は、それでも意欲を燃やし、友だちができるまでは家に帰らないという、固い決意をした。
SFW illustration, original art and stoies, No nudity, no suggestive intent.
#Slimegirl