舞台「呪怨 THE LIVE -再念-」を観た。ホラー系の舞台を観るのは初めてだったけど、かなり新鮮な演劇体験。というより、演劇の技法をかなり綿密に組み上げて作った、お化け屋敷の進化形と呼びたくなるような新たなエンターテインメントだ��た。
舞台をぐるりと取り囲む客席と回り舞台によって、観客の視線は常に移動させられる。さらに通路や階段まで演技空間として使い、俳優が客席のすぐそばまで入り込んでくる。この「どこから何が来るかわからない」状態を、ほぼ1時間40分ずっと維持しているのが面白い。
映��のホラーでは、基本的に恐怖は相対する画面の中からやってくる。でも、この舞台では恐怖そのものが空間を移動する。観客が「次はここだろう」と身構えた瞬間に、その予想を物理的な移動や照明で外しながら、縦横無尽にジャンプスケアを仕掛けてくる。座席によっては、本当に思わず声が出ると思う。
伽椰子を演じる林田岬優の身体性がかなり印象に残った。モデル出身である林田の立ち姿や動きにはどこか根源的な美しさがあるのに、その美しさが少しずつ異物へ、そして恐怖へと変換されていく。その恐るべき過程から目を離せない。
演劇だからこそ成立するホラーというものがちゃんとあるんだなと思った。と、余裕見せられない程度に怖いけどね。