中世には「家臣の家臣は家臣ではない」という法諺があり、理論上では主君は陪臣に対して直接の指揮命令権を持たず、陪臣も主君の主君に直接従う義務はなかった。封建契約が個人対個人の契約であった以上、その下位家臣が自分の主君の主君に対して負う義務は存在しなかった。
とはいえ例外はあり、イングランドでは1086年のソールズベリーの誓い(Oath of Salisbury)で国王が領地を持つ全ての人物に直接忠誠を求めることで、直臣や陪臣の区別なく皆国王の家臣であると建前上は定められた。また国王には全軍招集権(ban et arrière-ban)があり、直臣だけではなくその家臣も含めた全封建軍を招集することができた。