“体験談”は嘘をつく【調査報告編】
善良なミュージシャンや医師たちが、詐欺まがいの「商法」と判断できずに、イベルメクチンの効果をうたう体験談を、うかつにリポストしてしまう。
前にも触れたが、びまん性橋部神経膠腫(DIPG)を患う17歳のカナダ人少年が、イベルメクチンとメベンダゾールの投与で小児ホスピスから救われたという体験談について今回取り上げる。
これはもともとウィリアム・マキス医師が2026年6月14日付でXにポストしたものだ。
https://t.co/3Rd37AmrhH
なぜか、そのときにではなく、最近になってこの体験談をリポストされたのは、おそらく患者と見紛う画像が掲載されていたからではないかと推察する。よく考えれば、個人情報が掲載されている時点で「おかしい」と気づくはずだが、信用してしまったようだ。
このマキス医師の体験談がどう「盗用」され、拡散されていったか、時系列で追ってみる──
1. mcgill_medicines 26/6/15 10:48
New York, USA (実体はAfrica)
2. skymeds store 26/7/2 23:14
USA (実体はindia)
3. Joe Tippens 26/7/3 7:35
Oklahoma, USA (実体はSouth Africa)
4. Take Ivermectin 26/7/3 20:42
United states (実体はIndia)
5. commentary 26/7/3 23/:14
United states (実体はIndia)
6. shopmedscart 26/7/4 13:57
USA (実体はIndia)
7. Ivermectin For Sale 26/7/4 21:51
USA (実体はIndia)
8. Reliable Chemist 26/7/5 6:30
Mumbai, India (South Asia)
翌日にはもう「盗用」されている。すると、美味しいエサにありつこうとオンラインクスリ💊屋が一斉に群がり、出所を明示せずにポスト(リポストではない)し始める。
体験談だけでは興味を示さないので、患者と誤認識させる画像で「偽装」することで、イベルメクチン「美談」をありがたがる人々に注目され拡散してくれると業者はよく知っている。
患者と見紛う画像は、OpenAIのツールを使用して生成されたAI画像だったようだ(画像参照)。
この画像の出所について、ウィリアム・マキス医師から返答があったので紹介する──
『他の人が追加した画像はすべて捏造されたものです。
ストーリーがいったん盗用されると、その詳細が改変されているかどうかは分かりません。素材を盗む詐欺師があまりにも多くて、すべてを把握しきれないのです』
ここに紹介した「正体不明の」8つのアカウントがポストしている“体験談”にはくれぐれもご用心を。
「偽造イベルメクチン」はこうした詐欺まがいの業者(とくにインドとアフリカ)を介して流通されるだろうから、身を守るために自衛されたい。日本では、ぽち…