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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
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AI漫画図書館を作っています✍️ making AI Comic Library 📖 誰でも参加できます
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第1話:千兆円の夜 ※本作はフィクションです。登場人物・団体・企業名・地名はすべて架空のものであり、実在の人物・企業・事件・地域とは一切関係ありません。AI・ヒューマノイド時代の富の集中と、その放置が招く社会反動への警鐘を込めた寓話的短編です。 結城透、五十二歳。架空の外資系AI企業ノヴァ・コア・テクノロジーズ日本法人のCEOに就任して、もう六年になる。 その夜、ダイニングテーブルの上には、妻の美香が買ってきた小さなホールケーキが置かれていた。会社の時価総額が、ニューヨーク市場の引け際に、世界の私企業として初めて一千兆円を突破した、その記念だった。家族で祝うのは、ささやかすぎるとも言えたし、結城にとってはちょうどいいとも言えた。 ニュースのテロップでは、ここ二年で時価総額が二十倍に伸びたこと、世界の主要産業のうち、いくつの分野で、ノヴァのヒューマノイド「ノヴァ-H1」が標準装備になっているか、という数字が、規則正しい間隔で更新されていた。 「おめでとう」と妻は言った。 「うん」とだけ結城は答え、ワイングラスの底を見つめた。 ケーキの上のクリームには、妻の文字で「1000兆円」と書かれていた。冗談のつもりだったのだろう、その数字は、ホールケーキの大きさには、明らかに合っていなかった。数字の最後のゼロが、いちごの脇で、ほんの少し滲んでいた。 ダイニングの端の椅子で、十九歳の娘・芽衣は、自分のスマートフォンの画面から目を上げなかった。 「芽衣、ケーキ」 「あとで食べる」と娘は短く言い、立ち上がって自室に戻っていった。 結城は妻と二人、テーブルに残された。 「最近、芽衣はずっとあんな感じよ」と美香はワインを一口含んでから言った。「大学で、ヒューマノイドに置き換えられた友達のお父さんの話を、ずいぶん聞いてきているみたい」 「思春期のもう少し後ろにある何か、ということだろう」と結城は答えた。 書斎に戻ると、机の上のスマートフォンが、一度だけ短く震えていた。メッセージアプリ。送り主は、大学の同期で、国内大手電機メーカーで部長まで勤めていた町田だった。 『うちの会社、ノヴァ-H1の三次展開で「再配置」対象になった。来月から無職だ。お前のところとはちがうな』 それだけだった。返事を求める語尾も、絵文字も、皮肉の刺もなかった。ただ、十年ぶりの短い知らせ。 結城は、机の上にスマートフォンを伏せた。書斎の窓の向こうで、東京湾の夜景は、いつも通りに正しく光っていた。湾岸の物流倉庫の灯は、深夜帯にもかかわらず、昼間と同じ明るさで動いていた。あの倉庫の中の作業員のほとんどが、もうノヴァ-H1に置き換わっていることを、結城は知っていた。 ダイニングからは、妻がケーキの「1000兆円」の文字に、フォークを入れている音が、低く聞こえていた。 次:第2話はこちら https://t.co/00DqxHbpks
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
5 days ago
おはようございます
SOU⚡️投資ニュース / 仮想通貨・米国株・AI
@SOU_BTC
5 days ago
なお信頼度はゼロ😁
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
10 days ago
火の鳥3巻未来編 必見です 国の大統領は超知能をもつ巨大なサーバー 国同士の大統領AIが会話して出した結論が全面核戦争 60年前の作品です。
岐阜暴威
@gihuboy
10 days ago
悩んだときの判断をAIに聞くのが今後も進むならもう人間なんていらないね。 思い出したのが火の鳥の未来編 判断をAIに任せ、その結果世界大戦になる、人間を超える知能だともてはやしていたらいつの間にか支配されてそうで笑える 手塚治虫はこれを何十年も前に言ったのだからすごい予知だなぁ。
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
10 days ago
@WABISABI_pomo
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Norbert🌿
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lua
@hsrrystylrs
cs - uerj
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
12 days ago
@WABISABI_pomo
🚀🚀🚀
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
13 days ago
@waywardjoe
おやすみ💤🌙
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
16 days ago
開発に莫大なお金がかかる大規模モデルのAIですらプレイヤー増えすぎコモディティ化してきている感あるなか、次の大きな成長産業は宇宙🚀spacexの目論見書によれば通信やAIは言わずもがな、ロケット再利用による地球2地点間の超高速な旅客にも応用✈️。大気中co2回収での再エネ燃料にも取り組んでおり持続可能すぎる♻️ 結論、新産業や業界が同時にいくつも産まれる兆し。
堀江貴文(Takafumi Horie、ホリエモン)
@takapon_jp
17 days ago
【「宇宙銘柄=AI銘柄」になる日】 昨日、SpaceXのIPOに関する目論見書が提出され、さらに今晩はStarship V3の初打ち上げが実施されるとのことで、にわかに宇宙クラスタが盛り上がってきた。まさにネットバブル前夜のような様相である。 そもそも宇宙銘柄は、少し前までAIとは直接関係ない領域だと思われていた。だが、Starlink、Starship、そして宇宙AIデータセンターというコンボによって、一気に見え方が変わってきた。AIの計算資源や電力、通信インフラのボトルネックを考えたとき、宇宙インフラが次の成長領域として浮上してきたわけだ。 つまり、宇宙銘柄がAI銘柄として再評価され始めている。 どこの世界もそうだが、一企業による完全な独占というのはありえない。 <続> https://t.co/EgU3ouD4yE
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
16 days ago
@yupidcom
弾道ミサイルですね😂
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
17 days ago
おはよう🌞 朝はゼロサイダートリプルを一気飲み
triangle_chain's tweet video.
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
18 days ago
おにぎりはシーチキン🎵
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
18 days ago
@YU_TAI2414
@hisa9201
ohayOOO
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
18 days ago
@keshiAIart
@0v1234
おはようございます🌞
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
「このまま何もしなければ、群衆があなたたちに押し寄せる。正しいやり方で対処しなければ、極めて間違った形でそれが起きる」。架空のAI企業ノヴァ・コア・テクノロジーズ日本法人CEO、結城透、五十二歳。会社の時価総額が世界で初めて千兆円を突破した夜、──現代の経営者と、画面の向こうの「群衆」を巡る十話。 続きはリンクから🔗 https://t.co/oUWiERU1S6
Brandon K. Hill | CEO of btrax 🇺🇸x🇯🇵/2
@BrandonKHill
19 days ago
元Google CEOのエリック・シュミットがアリゾナ大学の卒業式でAIの話をしたら、ブーイングを浴びた。「AIに興味がなくてもいい。どんなキャリアを選んでもAIは関係してくる」で、最大のブーイング。就職先に困ってる大学生にどんなに綺麗事を言っても響かない。って感じ。本人は涙目で退場。
BrandonKHill's tweet video.
つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第2話:百四十万通の通知 翌朝、結城はいつものように七時四十分に出社した。地上七十八階建ての本社「ノヴァ・タワー」。最上階のCEO室の窓からは、港区の高層ビル群が朝の光を返している。 机の上のディスプレイには、本社からの夜間更新メールが並んでいた。そのうちの一通に、結城自身が前日に承認したばかりの議案の、最終決済通知があった。 件名: 『ノヴァ-H1 第三次グローバル展開 / 人事再配置プログラム(全社展開)』。 要点だけが、箇条書きで並んでいた。 - ノヴァ-H1の第三次展開により、製造・物流・小売・運輸・介護・清掃の六領域で、人間労働者の七割をヒューマノイドに置換可能となった。 - 自社およびクライアント企業のグローバル合計で、千二百万人規模を「再配置」の対象とする。 - 日本国内法人およびクライアント企業の合計対象者数は、約百四十万人。 - 対象者本人への通知は、向こう六十日のあいだに、段階的に、ヒューマノイド面談員を通じて行う。 - 本施策の対外発信は、当面行わない。 結城は、その「百四十万人」という数字を、一度だけ指で画面の上をなぞった。冷たいガラスの感触だけが、指の腹に残った。 CEO室のドアがノックされ、高崎専務が入ってきた。 「いいニュースですね、結城さん」と高崎は笑った。彼は紙のコピーを持っていて、そこにはアナリストレポートの抜粋が貼り付けられていた。「市場は、人件費圧縮の本気度を評価しています。今期、もう一段、時価総額が走ります。千二百兆円が、来週中に視野に入る、と書いてある人もいます」 「百四十万人」と結城は言った。 「日本だけで、ですね」 「日本だけで」 「とはいえ、解雇ではないので、表向きの数字には出ません。『再配置』ですから。本人通知も、ヒューマノイド面談員が、相手の地元の方言で、丁寧に説明します」 結城は頷いた。頷きながら、自分が頷いたという物理的な事実が、机の向こうの百四十万という数字の上に、何の重みを足したのかを、想像しようとして失敗した。 CEO室を出ていく高崎の背中を見送ってから、結城はもう一度、メールの末尾までスクロールした。「本施策の対外発信は、当面行わない」と書かれていた。 社内的にも、対象者本人にヒューマノイド面談員が訪問するまでは、誰の給料明細にも、何の変化も載らない。彼らの薄い茶色の封筒の中身は、まだ、昨日と同じ顔をしている。 結城はディスプレイを閉じた。窓の外で、東京湾の海の色は、昨日と何ひとつ変わっていなかった。湾岸の倉庫からは、ヒューマノイドの荷役チームが、二十四時間体制で、コンテナを規則正しく動かしていた。 次:第3話はこちら https://t.co/mg4kVuz4Ge
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第3話:路上の声 その金曜日の夕方、結城が会議を終えてCEO室に戻ったとき、本社ビル「ノヴァ・タワー」前の歩道に、いつもより人が多く立っていた。 最初、結城はそれを、近くで音楽イベントでもあるのだろうかと思った。だが、よく見ると、それは音楽の客ではなかった。手書きのプラカードを掲げた、五百人ほどの集まりで、いちばん前に立っている若い男が、拡声器で何かを叫んでいた。 ガラスの厚みの向こうで、声の輪郭は丸まり、意味は届かなかった。だが、プラカードの一枚に、結城の会社のロゴと、その下に大きく書かれた一行が読めた。 『 ロボットに仕事を渡すな / 人間に仕事を返せ 』 そのとなりのプラカードには、こう書かれていた。 『 AIが奪った百四十万人ぶんの仕事を、CEOの報酬で割れ 』 結城は、長いあいだ、その二枚のプラカードを見ていた。「百四十万」の数字は、社外には出していないはずだった。 ノックがして、広報部長が入ってきた。 「結城さん、内部資料の一部が、海外メディアに先に出ました。日本国内分の対象者数も、報じられています」と彼はタブレットを差し出した。「あわせて、これが拡散している短い動画です」 タブレットの画面に映ったのは、二年前のオンライン講演で結城自身が話している映像だった。三十秒に切り取られた中で、結城は、しっかりとした声でこう言っていた。 「AI時代に仕事が奪われたと嘆く人の多くは、自分から学ぶことをやめてしまった人たちです。私たちのテクノロジーは、学び続ける人にとっては、強力な味方になります」 二年前の自分の声が、いま、自分のオフィスのタブレットから聞こえている。再生回数の数字は、画面の下で、三秒に一度ずつ増えていく。コメント欄のいちばん上に、ピン留めされたコメントがあった。「学び続ければよかったんですか。学ぶ時間を、家族を養うために働いて削った人たちは、どうすればよかったんですか」。 広報部長は、声を低くした。 「コメント欄の温度は、率直に言って、よくないです。それから、本社前の歩道の人数も、夕方になって、急に増えています」 「分かった」と結城は短く答えた。 タブレットを返してから、結城はもう一度、窓越しに歩道を見下ろした。プラカードの男は、声が枯れかけているのか、拡声器を一度下ろし、ペットボトルの水を口に運んでいた。彼の顔は、結城のいる位置からは、輪郭しか見えなかった。 二年前、あの講演をしたとき、結城は確かに、自分の言葉が、自分の言いたい意味で受け取られていると信じていた。 その夜、結城は車で帰宅する道すがら、後部座席のスマートフォンを、長いあいだ伏せたままにしていた。元同期の町田の名前が、メッセージアプリの一覧の三番目に表示されているのを、見たくなかった。 次:第4話はこちら https://t.co/dL0vha4QBi
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第4話:ヒューマノイドの夜明け 翌週、ノヴァ・コア・テクノロジーズは、ヒューマノイド汎用労働モデル「ノヴァ-H1」最新ロットの日本市場向け発表会を開いた。 本社ビル一階の大ホールには、メディアと招待アナリストが二百人並んでいた。壇上のスクリーンには、ノヴァ-H1の一日あたり稼働時間二十二時間、故障率、人間労働者比のコスト指数、というグラフが、競合の旧世代モデルとの比較で、すべて競合より深い位置に伸びていた。 結城は、用意された原稿を読み上げた。 「ノヴァ-H1の最新ロットにより、製造、物流、小売、運輸、介護、清掃。この六領域における人間の肉体労働は、今後十年で、原則として、選択肢として残される段階に入ります。人類はあと十年で、すべての肉体労働から、解放されます」 会場の拍手は、節度のある厚みで返ってきた。 壇上の脇には、デモンストレーション用のノヴァ-H1が一体、規則正しく直立していた。身長一七二センチ、自重六十八キロ、白磁色の外装。会場の照明の下で、その関節の駆動音は、人間の呼吸より小さかった。 ホールの入口付近、ジャケットを着た男たちが二人、規則正しい間隔で立っていた。彼らもまた、人間に見える顔をしていた。だが、よく見ると、関節の動かし方がH1と完全に同じだった。胸の社員証は、白ではなく、銀色だった。「ノヴァ-S」――武装警備モデル。発表会の警備自体が、すでにヒューマノイドだった。 発表会のあと、控室で高崎専務がペットボトルの水を二本、勝手に開けた。 「結城さん、これで人類は十年食えますね」と彼はにこやかに言った。 「人類は」 「ええ、人類は。我々の会社の話なら、もっと長く食えます」 「会場の警備、ノヴァ-Sだったね」 「ええ。ご自宅にもいかがですか、と本社から提案が来ています」 「美香に話してみる」 「奥様には、こちらから直接の説明は不要、というご回答をすでにいただいています」 結城は黙った。 控室を出て、廊下を歩いていく途中、廊下の角で、ヒューマノイドではない、生身の警備員と目が合った。五十がらみの男で、結城は彼の顔を、なんとなく見覚えがあった。胸の名札が、白い灯の下で、ほんの一瞬光った。 結城は会釈をした。男も会釈を返した。今月限りで、彼の班も「ノヴァ-Sへの置換」が決まっていることを、結城は人事の報告で知っていた。彼の苗字を、結城は一度も口に出したことがなかった。 その夜、結城はベッドの中で長いあいだ眠れずに、暗い天井に向かって、自分が今日読み上げた原稿の一行を、もう一度反芻した。「人類は、肉体労働から、解放されます」。誰の労働を、誰のために、何のために置き換える話だったのか。 数字の上の話としては、何度でも答えられた。そして、数字の上の話以外では、結城はまだ、答え方を知らなかった。 次:第5話はこちら https://t.co/TIJZA6eT8z
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第5話:同業者の朝 翌々週の月曜日、結城がいつものように玄関に朝刊を取りに出ると、ドアの外で、ノヴァ社内警備部の担当者が、すでに二人立っていた。背中に、白磁色の外装と銀色の社員証を提げた、ノヴァ-Sを一体、連れていた。 「結城様、直前で恐縮です」と人間側の担当者が頭を下げた。「他社のクライアントで、昨夜、ご自宅前で襲撃を受けたケースが発生しました。詳細は社内資料でご確認ください」 ノヴァ-Sは、玄関ポーチの隅で、規則正しく直立したまま、何も言わなかった。陽の光の下で、その白磁色の外装は、新品の家電製品のような滑らかさで光っていた。 「そのケースでは、襲撃犯はノヴァ-S一体に無力化されました」と担当者は続けた。「弊社モデルの非致死性運用の有効性を、結果として証明する形になっています。本日中に、ご自宅前にも一体、常駐の手配を進めてよろしいでしょうか」 「美香に確認してから返事をする」と結城は言った。 担当者は頭を下げた。ノヴァ-Sは、頷きと頭を下げる動作の中間のような、わずかな前傾を一度だけ見せた。 朝刊を受け取り、結城は玄関のドアを閉めた。 階段を上ってリビングに戻ると、ソファに座っていた妻の美香が、テレビの音量を絞っていた。画面のテロップは、まだその事件を流していた。襲撃した男は、ノヴァ-Sに地面に組み伏せられた状態の俯瞰映像が、繰り返し再生されていた。報道では「四十代、ヒューマノイド導入で失業した元エンジニア」とだけ伝えられていた。 美香は、テレビから視線を外してから、結城を見た。 「透さん」 「うん」 「家族の写真、SNSから全部消そうと思うの」と美香は静かに言った。「私のページ、芽衣のページも。あの子に、私から頼む」 「分かった」 「それから」 「うん」 「家の前にロボットを置くのは、断ってきました」 結城は妻の顔を見た。 「ええと、いつの話だい」 「昨日、ノヴァのご担当の女性の方が、わざわざ訪ねてくださって。私から、断りました。家の前にロボットが立っていて、それで芽衣が大学から帰ってくる、その絵だけは、私の中ではどうしても、家族の写真にならないので、と伝えました」 結城は、しばらく黙った。 「分かった」とだけ答えた。 リビングのテレビは、ノヴァ-Sが地面に組み伏せている男の映像を、もう一度、別の角度から流していた。コメンテーターが「決して許される行為ではないが、社会の中に積もっている怒りの大きさを軽視すべきではない」という、よく練られた構文の文章を、規則正しく読み上げていた。 朝刊の一面の左下に、目立たない大きさで、別の見出しが組まれていた。 『 AI関連大手 ノヴァ・コア 日本国内百四十万人「再配置」 内部資料報道 』 結城は、その見出しを長いあいだ見ていた。妻は、それに気づいた素振りを見せなかった。リビングの空気は、テレビの低い音だけで、ゆっくりと、よく聞こえる方向に向かって沈んでいった。 次:第6話はこちら https://t.co/jzOgsWZNYN
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第6話:運転手 その週の水曜日の夜、結城はいつもの黒塗りの後部座席に乗っていた。運転席には、佐藤次郎、五十八歳。十年、結城を毎朝定時に送り迎えしてくれている運転手。 その日は会食が早めに終わり、車は首都高速の上を、空いた車線を選びながら走っていた。後部座席のスマートフォンに、結城は短いニュース通知を読んだ。「労働組合系勉強会、武装ヒューマノイドの民間運用に反対する国民連名、十二日で三百万人を超える」。 ふと、結城は前を見た。バックミラー越しに、佐藤の横顔が映っていた。 「佐藤さん」 「はい」 「今日のニュースで、労働組合の地下勉強会、というのが出ていてね」 「ええ」と佐藤は、ハンドルから視線を外さずに答えた。 「あの勉強会に、佐藤さんも、ときどき行かれているんですよね」 短い沈黙があった。前方の右車線を、自動運転モードで動いている空港行きのバスが追い抜いていった。 「はい」と佐藤は短く答えた。 結城は、自分の中で、その「はい」をどう受け止めればいいのか、しばらく分からなかった。怒りではなかった。驚きでもなかった。ただ、十年同じ車に乗ってきた人の、自分の知らない時間の幅が、いま、初めて後部座席の自分の側にせり出してきた、という感触だった。 「佐藤さん、もともとは、地方の中堅メーカーで部品設計の仕事をされていたと、何かのときに伺ったことがありましたね」 「はい。ノヴァ-H1の第一次展開で部署が解散になり、再就職先がなくて、こちらに転じました」 「そうでしたか」 「結城様」と佐藤は、いつもよりわずかにだけ低い声で言った。「人事から、来月の通知をいただきました」 「通知」 「来月から、結城様の専属車は、ノヴァ運転モデルに置き換わります。私はその訓練データの提供者として、最後の二週間、車内に同乗する役割が割り当てられました。私の運転を、ヒューマノイドが学習し終えた時点で、私は退職する手筈です」 結城は、しばらく何も言えなかった。バックミラーの中の佐藤の目は、前方の車列をただ正確に見ていた。 「ご存じだったでしょうか、結城様」 「いや」と結城はようやく答えた。「人事の決裁文書には、おそらく、個別の名前は記載されていなかった」 「そうでしょうね」と佐藤は静かに笑った。「『運転業務のヒューマノイド化、全社展開』とだけ書かれていたと思います」 「すまない」 「いえ」 「佐藤さん」 「はい」 「勉強会では、何が話されているんですか」 佐藤は少しだけ考えてから、答えた。 「『これは、誰のせいなのか』を、皆で順番に話しています。具体的に、誰のせいなのかを、決めるのではなく。誰のせいなのかを、繰り返し言葉にしている、というだけのことです。──ただ、最近は、その『誰』の部分が、だんだん具体的になってきています」 結城は、シートに深く座り直した。首都高速の灯が、車内のガラスを、規則正しい間隔で撫でていった。 「分かりました」とだけ結城は答えた。 その夜から、結城は車内でスマートフォンを開く頻度を、少しだけ減らした。後部座席の沈黙は、これまでと同じ重さのはずなのに、十年で初めて、結城の側からだけ、聞こえ方が違っていた。 次:第7話はこちら https://t.co/58O0DZJ0qC
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第7話:正しいやり方 二週間後、結城透は、AI・ヒューマノイド規制特別委員会の参考人質疑に呼ばれた。 委員会室の長机の向こうに、与野党の委員が並んでいた。結城の前には、広報と顧問弁護士が二日かけて練り上げた原稿のコピーが、薄いクリップで止められていた。読み上げるべき文章は、すでに、結城の声でなくても、誰の声でも、同じ意味になるように作られていた。 質疑が始まり、結城は最初の数分間、原稿の通りに発言した。 「テクノロジーの責任ある運用は、業界全体の使命であります。我々ノヴァ・コア・テクノロジーズは、独立した倫理委員会と、外部の有識者による定期レビューを通じて、自主的な規律を運営しております。武装警備モデル『ノヴァ-S』の民間運用についても、国際的な人権基準と、各国の法令を遵守した形で、限定的に行っております」 数人の委員が頷いた。原稿の効力としては、合格点だったはずだ。 そのあと、野党側の五十代の女性委員が、マイクの前で姿勢を低くした。 「結城参考人」と彼女は穏やかな声で言った。「今のご発言を、私の言葉に置き換えてもよろしいでしょうか」 「はい」と結城は答えた。 「『政府は、何もしないでください。我々がうまくやります』」 委員会室の空気が、一瞬だけ、紙の表面を撫でるように動いた。 「そうではない」と結城は答えかけて、口を閉じた。 委員は急がなかった。 「結城参考人、御社のノヴァ-H1の第三次展開によって、日本国内だけで百四十万人が『再配置』対象になる、と海外メディアで報じられています。これは、事実ですか」 「数字の精査は必要ですが、報じられた水準と、大きく外れてはおりません」 「百四十万人」と委員は短く繰り返した。「労働人口で言うと、およそ四十人に一人です。御社一社の決定で、四十人に一人の生活が、半年のうちに変わります。──そしてもう一つ。御社の本社ビル『ノヴァ・タワー』の周辺には、武装警備ヒューマノイド・ノヴァ-Sが、何体、配備される予定ですか」 結城は原稿の上の指を、一度動かしたが、すぐに止めた。指の下にある文字は、その質問のどこにも答えていなかった。 「現時点では」と結城は言った。「来月をめどに、本社ビル周辺に、二百体の配備が予定されております」 「二百体」と委員は繰り返した。「私から見ると、これは、私企業が、都心の一区画に、自前の小さな武装部隊を置く、という話に聞こえます。結城参考人、御社がいま、自主規律で対応すべき問題と、政府の関与が必要な問題の境目は、どこにありますか。──御社が、武装ヒューマノイド二百体を、一人の経営判断で都心に並べられる、その時点で、その境目は、もう自主規律の側にはないのではありませんか」 「我々は、影響の大きさを真摯に受け止めております」と結城は言った。「ただ、政府が拙速に規制を……」 「結城参考人」と委員はやわらかく遮った。「『真摯に受け止めている』とは、具体的には、御社は何をなさっているのか、もしよろしければ、一つでも、数字で教えていただけますか」 結城は答えに詰まった。 委員会室の正面の壁の時計の秒針が、誰の質問にも答えず、規則正しい間隔で進んでいた。 その日の夜、結城は車の後部座席で、自分の発言が短く切り取られた動画が、すでにいくつかのSNSの上で再生数を伸ばしているのを見た。動画のタイトルは、誰がつけたのか、こうなっていた。 『 千兆円企業のCEO、国会で「具体策は答えられない」 』 切り取り方は、不公正だった。だが、切り取られた部分の中で、自分が確かに沈黙していた事実は、動画の側にあった。 次:第8話はこちら https://t.co/LgQxqBoWmR
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つづき@AI漫画図書館/AI Comic Library
@triangle_chain
19 days ago
第8話:娘の置き手紙 土曜日の朝、結城が一階のキッチンでコーヒーを淹れていると、二階から美香が降りてきた。手に、便箋を一枚持っていた。 「芽衣の部屋、机の上に置いてあった」とだけ美香は言い、それを結城に差し出した。 便箋は、結城の知っている、芽衣が中学のころから使っているノートの罫線と同じ間隔だった。文字の量は、半分にも満たなかった。 『お父さん、お母さん。 しばらく、家を離れます。 私は、お父さんの娘で、お父さんに育ててもらって、お父さんが買ってくれた本で勉強してきました。それは、消えない事実です。だから、何があってもお父さんを嫌いになりたくないし、いまも嫌いではありません。 ただ、最近、大学の友達と話す中で、自分の家の住所が、加害者の側にあるのだということが、少しずつ分かってきました。お父さんの会社が作っているノヴァ-H1が、私の友達のお父さんの仕事を、お母さんの仕事を、奪っています。日本だけで百四十万人、世界では千二百万人、と新聞に書いてありました。お父さんは、その決定の紙にサインをした人のひとりです。お父さんはそれを止められる場所にいて、止めていない。 そして、お父さんの会社のロボットが、いま、本社ビルの前に二百体並ぼうとしているそうですね。ニュースで見ました。 そのことが、毎朝、ご飯を食べている食卓の上で、私の中で、もう持てない重さになってきました。 しばらく、お父さんの娘でない場所で、暮らしてみます。連絡はします。心配しないでください。 芽衣』 結城は、便箋を読み終えてから、もう一度頭から読み直した。最後の「芽衣」のあとに、丸も、ハートも、何の装飾もついていなかった。十九歳が、自分の選んだ言葉だけで書いた、整った別れの文書だった。 美香はキッチンの椅子に座っていた。 「電話、繋がる」とだけ彼女は言った。「位置情報も、共有のままになっていた。少なくとも、私たちを、完全に切るつもりではないみたい」 「そうか」と結城は答えた。 リビングのテレビは、消えていた。家の中は、十年来でいちばん、よく聞こえる種類の静けさだった。 結城は、便箋をテーブルに置き、しばらくのあいだ、両手で湯気の立つコーヒーカップを包んでいた。 「美香」 「うん」 「俺は、止められる場所にいて、止めなかった、と書いてあった」 「うん」 「それは、芽衣の中で、もう、結論になっているんだろうね」 「たぶん」と美香は静かに答えた。「でも、結論を出したのは、芽衣だけじゃない」 結城は、妻の顔を見た。 美香は、夫の目を見つめ返した。十年来の、誠実で穏やかな夫婦の朝の時間の中で、彼女は初めて、その目の奥に、ささやかな、しかし揺るがない別の温度を見せていた。 次:第9話はこちら https://t.co/JbeuDF7co6
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