高市総理の深夜投稿が波紋を広げています。ここ数日、ネットやテレビでコメントを求められ続けてきたので、私なりに論点だけ整理させてください。切り口は2つ。「総理の資質と危機管理」、そして「日本の総理大臣というシステムの欠陥」です。
① 個人の熱意 vs 危機管理
「深夜まで資料を読み込む」のは、昔からの高市さんのスタイルです。安倍元総理は2021年の総裁選で高市さんを推していたとき、こう評していました。「頑張り屋さんなのがいいところ。悪いところは、頑張りすぎて人に任せられない。なんでも一人でやろうとする」。ご自身も「特技は徹夜」と公言するほどの働き手です。
ただ、熱意と危機管理は分けて考える必要があります。国���トップの睡眠不足は、そのまま安全保障のリスクに直結しかねない。総理大臣は自衛隊の最高指揮官です。有事に判断が一瞬鈍ったら、取り返しがつかない。総理の健康管理は「個人の問題」ではなく「国家の安全保障」なんです。
その意味で、今回の投稿が適切だったとは言えないと思います。
② ホワイトハウスなら?
それを前提に次の論点です。海外と比べると、日本の“手薄さ”がくっきり見えます。ホワイトハウスには執事、シェフ、メディカルスタッフから庭師まで、住み込みで大統領一家を支える常勤スタッフが100人規模でいると言われます。
一方、日本の公邸には料理人もハウスキーパーもいません。総理がふらっとコンビニに出るわけにもいかないので、週末はいわば“兵糧攻め”。岸田総理の時代には、ご長��が二人分の弁当を買いに行ったり、ご夫人が週末にまとめて作って冷蔵庫にパックしていた、と元総理は嘆いていました
考えてみてください。家政婦さんもいない中で、総理が自分で風呂掃除をして転んで頭でも打ったら、誰が国を回すんでしょうか。総理やその家族の私生活を公的に支える仕組みが、この国にはそもそもない。投稿の是非もさることながら、国家としてこの欠陥に向き合うべきだと思います。もちろん個人的に総理がハウスキーパーさんを雇うことも法律的には可能みたいです。ただ警備担当はスクリーニングの観点から嫌がるでしょう。
公的にサポートチームを編成する方が危機管理としても安全です。
③ 戦略的休養の必要性
第一安倍政権の安倍さんも夏休みはゼロで全力投球し過ぎました。持病もあり秋にはわずか1年で退��しています。一方で第二次安倍政権では別人で���た。夏休みは短くても一週間。山梨の別荘で友人とゴルフしてバーベキューを振る舞って、露天風呂のある温泉にも躊躇なく行っていました。どんなに野党に批判されても公邸には住まず、富ヶ谷の住み慣れた自宅から官邸に“通勤”していました。それが歴代最長の7年半の政権の実態です。
そして、これは笑い話では済みません。中国の艦船がロシア船まで従えて、日本のEEZ内で実弾射撃をする。しかもその根拠となる日本最南端の島を「あれは島ではなく岩礁だ」と言い張ってくる。そんな緊張が現実に走っているときに、日本の最高指揮官が徹夜して内政の資料読み込んだり、お風呂を洗ったり、アイロンをかけている——。
これは高市総理に限らず、野党が政権取ってからも大事な論点です。まず、諸外国を参考に総理という公人の私的な部��も支えるチームや設備の必要性を早急に議論していくべき��しょう。