Kansas City Fed
After Recent Oil Shocks, Inflation Expectations Have Stabilized Only Once Monetary Policy Tightened
要約:
Kansas City FedのEconomic Bulletinは、油価ショック(oil shock)後にインフレ期待(inflation expectations)がどのように安定するかを扱っている。タイトルが示す通り、近年の油価ショック後に期待インフレが安定したのは、金融政策が引き締め方向に動いた後だった、という問題提起が中心。通常、中央銀行はエネルギー価格の上昇を一時的な供給ショックとみなし、基調インフレに波及しない限り「見過ごす」ことがある。しかし、家計や企業が油価上昇を将来の物価全般の上昇と解釈すれば、賃金交渉や価格設定行動に影響し、二次的波及(second-round effects)が起きる。本稿は、インフレ期待のアンカー(anchoring)が自動的に維持されるわけではなく、中央銀行の反応関数(reaction function)が信頼されているかに依存することを示唆している。市場への示唆は明確で、原油高が起きたときに「エネルギーだけだから利下げ可能」と単純には言えない。期待インフレが動けば、中央銀行は景気減速リスクがあっても引き締め姿勢を維持する可能性がある。ドル円・米金利を見るうえでも、油価上昇局面ではFRBの利下げ織り込みが剥落しやすく、長期金利とドルの下支え要因になり得る。
直接URL:https://t.co/A2mg6CDm1B
Federal Reserve Board Research
Do Major Technology Advancements Lead to Overinvestment?
FRBのFEDS Notesは、大きな技術革新が過剰投資(overinvestment)を生むのかを、AI時代に引き寄せて考察している。記事はLi(2007)の「体化技術(embodied technology)」モデルを紹介し、技術進歩の大きさが事前には分からない状況で、企業がどのように投資するかを整理する。GPTのような大規模な技術ブレークスルーが現れると、企業は将来の生産性上昇を期待して設備投資・ソフトウェア投資・データセンター投資を増やす。しかし、その技術の真の生産性効果が不確実である以上、投資ブームは後から見れば過剰だったと判明する可能性がある。これは1990年代のITブームとその後の調整を理解する枠組みでもあり、現在のAI投資にも重なる。重要なのは、過剰投資が必ず「悪いバブル」ではない点。大きな技術進歩の初期段階では、社会全体が試行錯誤を通じて最適な資本ストックを探るため、一時的に投資が行き過ぎることがある。市場目線では、AI関連株やデータセンター、電力インフラ、半導体投資を見る際、短期的な利益成長だけでなく、投資回収期間、資本コスト、将来需要の不確実性を見極める必要がある。AIは長期成長率を押し上げ得る一方、資本支出サイクルの振幅を大きくする可能性がある。
直接URL:https://t.co/PncvI92dZP
FRED Blog
What US assets are held overseas?
公開日・更新日:2026年7月6日
要約:
FRED Blogは、海外投資家が保有する米国金融資産の内訳を、米財務省のTICデータを使って可視化している。2026年4月時点で、海外保有の米国金融資産のうち最大は株式で59.4%。次いで長期米国債(long-term Treasury securities)が19.9%、長期社債・地方債などが13.3%、短期米国債が3.8%、政府機関債が3.6%となっている。興味深いのは、海外勢の米国資産保有が「米国債中心」ではなく、現在は株式中心に戻っている点。1984年から2008年までは株式が海外保有米国資産の約3分の1を占めていたが、世界金融危機後には安全資産需要が高まり、米国債比率が上昇した。その後、株高と米企業収益の拡大を背景に、株式が再び過半を占めるようになった。これは国際資本フローを見るうえで重要で、海外投資家の米国エクスポージャーは、単なる金利商品ではなく、米国企業利益と株式バリュエーションに強く結びついている。市場への示唆としては、米株が大きく調整した場合、海外勢の米国資産ポートフォリオ全体に与える影響が以前より大きい可能性がある。一方、米国債市場では海外公的部門だけでなく、民間投資家のリスク選好変化も需給に影響するため、ドル・金利・株式の連動性を見る必要がある。
直接URL:https://t.co/zv49MWumAb
What argument for gold does not also make the case for Bitcoin?
Fixed supply. Decentralized. Immune to debasement. The logic is nearly identical. The market caps are not.
$1,174 bn against $28,330 bn. The argument has not caught the price yet.