【ユーミン進行】を長調基準記法で読む/低音が降りてゆく『翳りゆく部屋』
コード進行には、和音の根音だけを並べても、その特徴を十分に説明できないものがある。
松任谷由実(ユーミン)の楽曲を聴いていると、属和音Vが主和音 I へ解決せず、低音だけを下降させながらIIIm、さらにVImへ進む形が繰り返し現れる。
「長調基準記法」で表すと、次の進行である。
V − V7 / IV − IIIm(7) − VIm
本稿では、この進行を【ユーミン進行】と呼ぶことにする。
ただし、これは一般に確立した音楽用語ではない。また、この並びがユーミン作品だけに現れるという意味でもない。
それでも、この進行は荒井由実の時代から繰り返し用いられ、ユーミンの音楽に特有の陰影を説明するうえで、有効な観察対象になると思う。
以下、長調基準記法による解析
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